誰も語らなかった防衛産業

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  • サイズ B6判/ページ数 225p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784890632596
  • NDC分類 559.09
  • Cコード C0030

内容説明

防衛産業は「国防の要」であるにもかかわらず、防衛費の削減により、国産の装備品を製造できなくなる事態が進んでいる。日本の防衛産業の多くは中小企業で、いま職人の技術が途絶えようとしている。一度失った技術は二度と戻らない。安全保障のためには「国内生産基盤」の維持は欠かせないのだ。三菱重工など大手企業から町工場まで、生産現場の実情を初めて明らかにする。

目次

国防を支える企業が減っている
国家と運命をともに
戦車乗りは何でも自分でやる
戦車製造の最前線
武器輸出三原則の見直し
日本を守る「盾」作り
富士学校と武器学校
刀鍛冶のいる工場
女性が支える「匠の技」
日本の技術者をどう守るか
国内唯一の小口径弾薬メーカー
防衛装備品調達の諸問題

著者等紹介

桜林美佐[サクラバヤシミサ]
昭和45年、東京生まれ。日本大学芸術学部卒。フリーアナウンサー、ディレクターとしてテレビ番組を制作した後、ジャーナリストに。ニッポン放送『上柳昌彦のお早うGood Day』「ザ・特集」にリポーターとして出演。「フジサンケイビジネスアイ」に『防衛産業のいま』を連載。国防問題などを中心に取材・執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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inarix

7
国防の要である防衛産業。しかし防衛費削減により国産装備品を製造できなくなるという事態が進む。例えば戦車の製造数が減る、製造ラインが停止する。それは戦車一両を構成する部品を作る中小の町工場1400社の職人的技術が途絶えるという意味でもある。一度失った技術は二度と戻らない。「国内生産基盤」の維持ができなくば、安全保障は成り立たない。民主党政権時代の安易な仕訳がもたらした、大手企業から町工場までの生産現場の苦い実情を明らかにする一冊。「汝平和を欲さば、戦への備えをせよ」 この警句の意味を取り違えないようにしたい2015/08/02

さきこ

4
「軍需産業は儲かる」と漠然と思っている人は多いのではないだろうか.自分もその一人だったが,この本を読めばそれは全くの勘違いであることがわかる.どこも倒産寸前,それぞれが「国を支えている」という誇りだけを頼りに仕事をしている.「自分の国を守るのにアメリカに依存しすぎだ」と多くの人が言うが,その状態を脱するには,まず自国の軍需産業を立て直さなければならない.「使わないから」と言って無計画に予算を削っている場合ではない.「使わない」ことが幸せだったのだと気づいてからでは遅いのだ.2011/05/19

ヘタ

3
何でもかんでも予算を削ればいいってものじゃないんだなぁ。いったん失った人材・技術を取り戻すには相当なコストを払わなければならないんだなぁ。もしもに備えて現在は不要に見えるところにお金を使う「ムダ」を国民が納得できるような政治家の啓蒙活動、マスコミによる説明をゼシお願いしたいと思いました。2015/06/27

Taro.H

3
期待していたより遥かに勉強になった本だった。防衛産業がだいたいどういう構造で、どのような問題が生じたかといった点を、取材に基づきレポートしている。ただし、あくまでもレポートなので別に体系的に防衛産業がわかるわけでもないし、著者の意見が結構出ている部分もある(この手の本にしては少ないし、真っ当な意見の方が多いが)。個人的には最後の「まとめ」がありがたかった。著者には体系的な続編を期待したい。2012/11/10

南禅寺の小僧

3
金儲けのために戦争経済を回し続ける軍産複合体という誇大妄想を持つ人に、とりわけ読んでほしい。2011/11/12

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