内容説明
中国要人、学生指導者、北京市民、各国大使館員、特派員、ＣＩＡなど、多数の関係者の証言をもとに天安門事件の全容を初めて再現した決定版。ブッシュ大統領は、中国政府が民主化運動に対し武力を使うことを承知していながら、傍観したのはなぜか？中国が湾岸戦争に際して国連決議で拒否権を行使しなかったのはなぜか？地球的視野から天安門事件を取材して多くの衝撃的事実を明らかにしたベストセラーの全訳。
目次
「天安門」という名の切り礼
火蓋
幻想
秘密事項
見張り
精神状態
世界の尾根
説得
「延長生命的天才」
大統領の現実主義
ある政治局委員の死
序奏
うねり
決断のとき
弾圧
反撃
天安門広場の騒擾
差し招く奈落
戒厳令
動乱最中の結婚式
虐殺
苦悶の時
いまのところ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ののまる
12
今から振り返ればいろんな解釈も、新情報もあるし、劉暁波の話がないのはあれ？と思ったけど、当時の空気を肌で感じられるような真に迫るドキュメンタリーだった。共産党の体質や政治については現在もほとんど変わりないので、いま改めて本書を読んで思うことは、当時の海外諸国の、命よりも自分の国の経済を優先した政府対応について。そしてこの事件（虐殺）は今の現代中国に何をもたらしたのか、もたらしてしまったのか、ということについて。今年は天安門事件26周年でした。2015/11/21
