内容説明
零戦初空戦のパイロットたち、沈没した大和の副砲長、回天特攻隊員…。24人の男たちが経験した『あの戦争』を丹念なインタビューと多数の写真で描き出し、その真実を伝えるノンフィクション。
目次
吉野治男―真珠湾攻撃隊員の戦後の想い
本島自柳―医師になった艦爆隊指揮官
壱岐春記―戦場に投じた戦士の花束
原田要―零戦搭乗員から幼児教育へ
丸山泰輔―ミッドウェー海戦・運命の瞬間を生きて
武田光雄―「指揮官先頭」と「諸行無常」
竹内釼一―「訪独第一艦」伊三十潜の栄光と蹉跌
桑島斉三―「訪独第二艦」海底三万五千浬の旅
高原希国―月明の大脱走・カウラ捕虜収容所
福山孝之―生きるために戦った軍隊〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
telephone
2
日本海軍21人の体験が、インタビュー等も交えて語られている。「祖父の世代から孫の世代への橋渡し」が著者の目的とのことだが、そのための良書だとと思う。その他「占領軍の政策(農地解放等)が2.26で青年将校がしようと思ったことと同じ」と答えている人があり印象に残った。2013/02/11
aya
1
戦時中に独訪問した潜水艦の話、回天搭乗員の話らが印象に残る。戦争で死地を潜り抜け生き残った喜びというよりも、死んでいった仲間たちへの一種の後ろめたさというものを皆ひしひしと感じているのだな、と伝わってくる。戦争というものであろうとも、それに傾注し莫大なエネルギーと努力を費やし、意思を貫いたことには変わりないし、敬意を示さねばならないだろう。2015/05/05
ももも
1
男のバージンって使うのが違和感あって印象に残ってしまった。戦争はいやだと思っていた人もいたし、軍隊生活に充実感があった人もいた。今の自分があるのは戦争があったからと思う人もいれば切り離して考える人もいた。似たような話が続くから最後のほうは斜め読みになってしまった。2011/07/13