内容説明
もはや「待つ」時間は無い!地方創生の歯車を回したのは、「消滅自治体」の公表である。日本国の均衡発展は、企業誘致でも、「村おこし」・「まちづくり」への補助金でもない。「義務教育の地方分散授業」の制度化だ!それゆえ、過疎を救うのは都会の子どもである。
目次
1 国土の均衡発展
2 人口問題の解決なくして地方創生なし
3 現代の参勤交代―地方創生の発想原理
4 地方創生政策―なぜ緊急の重点施策となったのか?
5 論者もまた「木」を見て、「森」を見ていない
6 女性支援なくして地方創生なし
著者等紹介
三浦清一郎[ミウラセイイチロウ]
米国西ヴァージニア大学助教授、国立社会教育研修所、文部省を経て福岡教育大学教授、この間フルブライト交換教授としてシラキューズ大学、北カロライナ州立大学客員教授。平成3年福原学園常務理事、九州女子大学・九州共立大学副学長などを歴任。現在、生涯学習・社会システム研究者として自治体・学校などの顧問を務めるかたわら、月刊生涯学習通信「風の便り」編集長として教育・社会評論を展開している。大学を離れた後は、生涯教育現場の研究に集中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
34
活字サイズ大きく、すぐに読了可能。但し、重たい。創生本部は、まちづくりの活動が盛んな町をモデルにしようとしています。盛んでない町の方が多いのに(4頁)と疑義を呈する。やねだんは例外中の例外(14頁)。みんなが一流大学、一流企業に入れないのと同じだ。過疎問題の核心は人口減少と少子化です(16頁~)。その通り。非正規増やしているような自公ではだめだね。著者は、切り札が義務教育学校の地方分散授業の制度化を提起する(22頁)。一考の余地がある。日本人は都会が好き(56頁)。いや、東京ムラで群れていたいだけ。2016/04/26
私的読書メモ3328
1
呼びかける形式で書かれているのですが、その対象らしきものが頻繁に変わるので、わかりづらいです。様々な地方創生の試みにダメ出しをしまくっているのですが、根拠の提示が薄いまま大雑把に断言しすぎていて説得力がありません。提唱されている山村留学と男女共同参画についても、実現性・効果の両面でとても有効とは思えませんでした。個別に考えるのではなく、全体的・包括的に考えるべき、という主張などは同意できるのですが。2016/03/28