著者等紹介
マンゴー,ミュリエル[マンゴー,ミュリエル][Mingau,Muriel]
1961年、フランスのドルドーニュ県、ノントゥロンに生まれる。30年パリに暮らし、文学、演劇、会計管理など、幅広い分野において勉学を重ねた後、90年代から執筆業に専念する。現在は地元リモージュの日刊紙の編集者を務める
セゴヴィア,カルメン[セゴヴィア,カルメン][Segovia,Carmen]
1978年、バルセロナに生まれる。ジョッチャとバルセロナで勉学の後、装飾アートとイラストレーションのディプロマを取得。作品はバリエーションに富んでいて、20世紀のマンガや映画のリアリズムにも影響をうけている。バルセロナに在住し、創作活動を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
112
死神がお母さんを連れていってしまう。たった一人の家族を守るため、男の子は死神と闘って、大きなクルミに閉じ込めて、海に放り投げてしまいます。死神の鎌は隠してしまいました。ベッドに横たわって死を待っていたお母さんは元気になりました。死神がいなくなり、この世から死がなくなったからです。だけど、生きとし生けるもののルールが変わってしまった世界は、これまでとは全く違うものになりました。そして、お母さんと男の子が下した答えは……。大切な人のためなら、世界が変わってしまってもいい。でも、難しい……。2007年7月初版。2015/10/23
☆よいこ
61
絵本。生と死について、高学年向き、読み聞かせ13分▽漁師村近くのちいさな家で、ポールは母さんとふたりきりで暮らしていた。母さんが「わたしは、もうすぐ死ぬわ」と、死神が迎えに来るという。薬を買おうと家を飛びだしたポールは浜辺で死神と出会う。ポールは死神からカマを奪い取り、死神をたたいて小さくして、黒グルミのからの中にとじこめた。死神入りの黒グルミを海に投げ捨て家に帰ると母さんが元気になっていた。ところが、すべての「死」なくなったため、野菜も魚も肉も手に入らなくなってしまった。ポールは黒グルミ探す。2020/03/19
とよぽん
53
スコットランド民話をもとにした絵本。「死」があってこそ、「生」はある。母親思いの少年ポールは、死神からそれを教わったのでした。絵:カルメン・セゴヴィア。人間だけではなく、あらゆる命がつながって生きていることを、子供にわかるように描いています。2020/10/26
mincharos
44
沖晴くんに続いて死神のお話。死神って優しいのかな?意地悪なのかな?よく分かんないや。でも生きている以上、死からは逃げられないのは確か。死を遅らせることができるんだったら、誰もがそう願いたくなるよね。自分の愛する大切な人とはできるだけ長く一緒にいたいよ。でもなにかの死によって、今私たちが生かされていることもまた真理。小さなポールにとって、大好きなお母さんの死は到底受け入れられないよね。死神を黒グルミのからの中から出さなきゃならない、でもお母さんには死んでほしくないと葛藤するポールの表情がとても切なかった。2020/12/15
gtn
42
宿業に唯一抗った少年。少年の勇気は、運命論者だった母の人生を変える。宿命とは、それを変える術を知らない大多数の人間が勝手に決めたこと。2020/01/08




