モルドヴァの世界遺産とその修復―ルーマニアの中世修道院美術と建築

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  • サイズ A5判/ページ数 284p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784890136476
  • NDC分類 523.391
  • Cコード C0070

内容説明

都市の成立ちから、建築史、壁画のイコノグラフィー、考古学、保存修復の実際まで―保存修復事業のなかから得られた新たな知見を交え、ポスト・ビザンティンの修道院文化にせまる。

目次

都市形成と修道院(古都スチャヴァにおける都市形成と宗教建築;ビストリツァと石工職人)
中世モルドヴァの宗教建築(ペトル・ラレシュ公の墓所として―プロボタ修道院の成立と発展;タウトゥ家の付属礼拝堂―バリネシュティ聖ニコラエ聖堂の建築的特質 ほか)
壁画とイコノグラフィー(天の位階―プロボタ修道院内壁のイコノグラフィー;聖母と聖者―プロボタ修道院外壁のイコノグラフィー ほか)
モルドヴァのポスト・ビザンティン考古学(プロボタ修道院の発掘調査;バリネシュティ聖ニコラエ聖堂の発掘調査)
正教修道院の保存修復(ユネスコによるプロボタ修道院の保存修復事業;バリネシュティ聖ニコラエ聖堂の場合 ほか)

著者等紹介

三宅理一[ミヤケリイチ]
1948年東京生まれ。東京大学工学部建築学科卒業(1972)、同大学院修士課程を経て、パリ・エコール・デ・ボザール卒業(1979)。工学博士。芝浦工業大学教授、リエージュ大学客員教授、慶應義塾大学教授を経て、現在、パリ国立工芸院教授。建築史、遺産学、地域計画、デザイン理論を専攻。とりわけ、ルーマニア、ロシア、エジプト、エチオピアで東方正教会の中世修道院の保存修復に取り組む

羽生修二[ハニュウシュウジ]
1948年東京生まれ。千葉大学工学部建築学科卒業(1972)後、同大学院に進学し、パリの「古建築保存と歴史高等研究所」で資格取得。東京都立大学工学研究科建築学専攻博士課程修了(1975)。工学博士。東海大学第二工学部建設工学科助教授、同教授を経て、現在、同デザイン工学部学部長。建築史、遺産学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ヴェネツィア

320
モルドヴァは西にルーマニアと、北、東、南をウクライナと国境を接する位置にある。面積は九州を一回り小さくしたくらいか。言語および文化的にはルーマニアに極めて近い。歴史的にはモルドヴァ王国の最盛期は15~16世紀頃。幸いにもこの地には中世の教会・修道院群および貴重な宗教画(多くはフレスコ画)が多数残されている。しかも、辺境の東方教会のものであるために、私たちにとっては極めてエキゾティックである。中でもプロボタ修道院、ヴォロネッツ修道院、モルドヴィッツ修道院(表紙写真)などはとりわけゾクゾクするほどである。2023/03/28

cocomero

2
世界文化遺産登録以前に遡り、モルドヴァの教会群を中心に、ルーマニアの文化財保護事業について、実施事例に基づきながら、各論が示される。ルーマニアという民族的また国家的な記憶や利権や利害を伴う土地での文化財保護の意義から考古学的な調査や修復の方法に至るまで、詳しく知ることができる。オリジナルの状態への復元を目指して、ベストな修復の方法を模索する中で、様々な知見や技術が導入され、現場は、いわば「実験場」の様相を帯びてくる。修復とは、過去の遺産を継承するための必要不可欠な創造的な行為である!とでも言わんばかりに。2020/12/13

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