内容説明
和歌山県は平成十一年四月二十九日から九月十九日にかけてジャパン・エキスポ南紀熊野体験博を開きます。これまでのようなパビリオン型の博覧会ではなく、南紀・熊野全体をフィールドにして、平安時代から近世にかけて人々をひきつけて離さなかった熊野への崇敬の心を蘇えらせようと願ってのものです。熊野と呼ばれる、現在の西牟婁郡・東牟婁郡の自然と歴史・文化を肌で感じて、心を癒してもらおうというのが南紀熊野体験博の理念です。知事として自分はなにをすべきか、と自問自答したなかで、ともかく、著者自身が熊野九十九王子社の古跡を巡ってみようと決心しました。これが、なかなか大変なことでした。地元の人達によって大切に祀られているところもありましたし、地元の人達でさえ、「そんなの知らんでぇー」といわれるところもありました。いま記録に残しておかないと、忘れ去られてしまう。そうした危機感をもって、王子社さがしのスピードをあげ、七十三社、まわることができました。そうした矢先、出版社のお誘いがあり、出版の運びとなった次第です。
目次
第1章 上皇、淀川を下られる
第2章 熊野街道はじまる
第3章 第二王子を南へ
第4章 和泉国をゆく
第5章 紀伊国に入る
第6章 藤白へ
閑話休題(私が熊野九十九王子巡りをはじめた理由など)
第7章 糸我坂を越える
第8章 鹿ヶ瀬を越え萩原へ
第9章 日高をゆく
第10章 藻汐焼く浜
第11章 渚の道を口熊野へ
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