感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
timeturner
3
子どものための話だからといって、登場人物の誰ひとりとして単純に善か悪かで切り分けられるような人物にしていないのはさすが。18世紀ロンドンの世情がうかがえる部分も興味深い。2013/06/14
ヴェルナーの日記
2
明確な記述がないが、おそらくは18世紀のロンドンを舞台とした物語。イギリスは、産業革命以後、貧富の格差が大きく広がっていった時代である。富める者はお金を湯水の如く浪費し、貧しき者は路上で野垂れ死んでいった。田舎では農園主が農地を拡大し成金者となり、小作農民は仕事を失って、都市へ難民の如くなだれ込んだ。ロンドンの街は人で溢れ、不衛生極まりない状態で疫病が蔓延。霧のロンドンと言われたが、実は石炭と蒸気の煙であり、白ペスト(結核)の温床だった。当時のイギリスにおける平均寿命は、なんと30歳だったと言われている。2013/12/16
qbmnk
1
英国少年のちょっとした冒険の物語。はっきり書いてはいないが18世紀後半くらいか。霧の都ロンドンの描写が子供目線でなされていて夢が広がる。同じ著者の「金色の影」より展開が早く児童文学らしいと感じた。子供がまだ小さい大人として扱われていた時代らしく、子供がパブで酒を飲んで酔っ払ったりするおおらかな雰囲気も面白い。全体として少年の成長の物語だが子供が読んで面白いかどうかは分からない。どちらかと言えば大人が子供に薦める(けど読んでもらえない)方のような気もする。少し説教くさいところもあるが全体的には楽しく読めた。2025/06/18
林芳
0
どんな物語か知らずに読む。冒険ものだった。ロンドンの裏町を扱った。18世紀頃かと。貧しい子どもたちは働くなり、盗みを働くなりして生きていて、煙突の全盛期の頃。冒険ものといってもちょっと異色な感じ。大人の都合があった上での子どもの冒険という。2024/09/07
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