内容説明
黒人の少年テンゴは、黒人差別に抵抗する生徒たちの運動に巻きこまれないように、自分のからに閉じこもっていた。自分の生きる目的が勉強することだと信じていたからである。だが、勉強を続けたいというささやかな希望も許されなかった。この作品は南アフリカの非人道的な黒人差別の中で、苦悩しながら生きる道をさぐっている黒人の、少年テンゴの姿を生なましく描いている。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぱせり
5
アパルトヘイトの南アフリカの農園主の甥トリッキーと使用人の息子ディンゴは農園で遊びながら大きくなったが、二人は親友だと思っていたのはトリッキーのほうだけだった。農園はここ何年も干ばつが続いている。「草原に雨が降る」の草原は、干ばつの農園のことか。農園に雨が降る時、誰にとっても恵みの雨であってほしいと願う。 2018/10/24
katariha
1
“いままで自分たちの周りにつくったかごをとりのぞかなければ、生きぬくことはできないのだ”。テンゴが気づいた、知ることの意義。2024/04/10
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