内容説明
この本は、約千年にわたって多くの人々に愛読されてきた『源氏物語』を、絵でわかりやすく見ていただこうと作ったものです。専門家による物語のあらすじと画面説明はきっと読者を王朝の世界に誘うことでしょう。この本で必ず、『源氏物語』の物知りになれます。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
maekoo
8
江戸時代の慶安・承応版の「絵入源氏物語」を底本にして物語のあらすじ概説と挿絵の説明をした解り易い入門書。 研究者である日向一雅・篠原昭二・鈴木日出男各氏の各帖執筆はその巻での状況や登場人物の思惑も良く理解でき、的確に1ページにまとめられていて感動してしまいます! 挿絵の説明も正に絵本を読む様にその絵の場面からその巻の物語内容と広がりを読み取れる表現がされていて面白く読めます。 巻末の系図と年譜は各帖を辿りながら壮大な物語の概要をつかむのにもってこいで、源氏物語の魅力を知るきっかけになる良書です!1989/10/23
maekoo
7
蒼々たる源氏物語研究者三氏が江戸時代の「絵入源氏物語」を底本に各帖のあらすじ概説と挿絵の解説をしてくれている、源氏物語の概要と面白さを知れる大変読みやすい入門書です! 桐壺・若菜下以外1ページであらすじを説明しており、挿絵も豊富でその絵の解説が大変解り易く物語世界のイメージを膨らませてくれます! 小生の源氏物語にハマるきっかけを作ってくれた良書で座右の書です!2022/10/23
ひよピパパ
4
『源氏物語』の世界へ誘う良書。『源氏物語』はたとえ現代語訳の小説であっても、大部になるため、手に取るには「読破するぞ!」という「覚悟」と「勇気」が必要になる。そこまでの強い心を持ち合わせていない自分には本書のレベルがちょうどよかった。各巻のあらすじが1,2頁で要領よくまとめられているし、各巻の間に挿絵として版本絵が簡単な説明文とともに載せられている。物語を視覚的にもイメージしやすいよう工夫が施されているのだ。厚いわりには楽しみながらサクッと読める。学生さんにも是非勧めたい一書だ。2015/05/18
Yoshaki Kimura
1
一回生の基礎演習で使用した。現在は、プリントの挿絵用として座右に。