内容説明
本書では、日本における商業英語現象に関する歴史、教育、研究を探り、ビジネス・コミュニケーション現象の研究と教育にまで発展しつつあることを跡づけた。さらに、それを受けて、抽象的な理論よりも具体的なビジネス・コミュニケーション現象として、英語の語彙や表現や文章をとりあげている。
目次
1 商業英語の系譜(蘭学から英学へ;居留地貿易 ほか)
2 商業英語の教育(商法講習所と商業英語;商業教育と商業英語 ほか)
3 商業英語の研究(学会の創設;学術性の志向 ほか)
4 国際ビジネス・コミュニケーション論(国際ビジネス・コミュニケーション論の生成;国際ビジネス・コミュニケーション論の深化 ほか)
5 コトバとコミュニケーション(英語とコミュニケーション;語彙研究の事例 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とある聖職志願者。
4
私が大学に入ってはじめて専門的に勉強したのは、貿易実務と商業英語でした。関西大学の院に進まれた先輩と横山研治先生に指導していただいて、勉強することの楽しさと研究者という職業への道があることを知らせてくれたのもこの科目です。 商業英語は最近では国際ビジネスコミュニケーションという名称に変わっています。 本書は居留地英学から商業講習所、東京商科大学、帝国大学経済学部で教え られた商業英語の歴史について、国際ビジネスコミュニケーションとしての今後の発展など興味深い論考が収められています。2016/12/13