内容説明
Mrs Bixby and the Colonel’s CoatとThe Way up to Heavenは夫婦関係を扱った作品ですが、Dahlの世界では夫婦は必ずしも幸福円満には描かれていません。前者では夫が妻を出し抜き、後者では明らかに妻のほうが最終的に勝利を手にするのです。The Boy who Talked with AnimalsとThe Wishは、子供の内面世界―大人が主導権を握っている世界で子供達が感じる苦痛、抑圧、孤独が描かれます。Galloping FoxleyとThe HitchhikerでのDahlは社会風刺的な一面をのぞかせています。前者は全体としてユーモラスな調子ながら、イギリスのパブリックスクール生活での残酷さに痛烈な批判を加え、後者は警官の姿を借りた「権威」の存在を揶揄するものです。
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- 和書
- 初期哲学論集