内容説明
本書は、教育に組み込まれている矛盾する権力関係と、民主的行為の可能性を創り出すような諸力に注目する。学校が不平等な社会を維持再生産する「機能」と「役割」についての、あまたの教育論を批判・検討する。学校で生徒が日常的に生きる様式を提示し、いかに「生きられた文化」を創造し再生産するかを分析する。カリキュラム形態におけて、労働過程としての教師の仕事が実質的にどう変化しているかを明らかにする。本格的学校論。
目次
第1章 再生産、対抗、カリキュラム
第2章 技術的知識、逸脱、国家―文化の商品化
第3章 潜在的カリキュラムのもうひとつの側面―生きられた文化
第4章 階級・文化・国家におけるレジスタンスと予盾
第5章 カリキュラムの形態と技術的コントロールの論理―再び商品化について
第6章 教育的・政治的仕事―その可能性