内容説明
どのようにして日本に来て、どのようにして生きてきたか。故国で、強制連行・強制労働のさなかで、そして自由の身になったはずの戦後において、生き残りとしての著者の眼に映った生者の姿。股間からのぞく逆さの姿が、そこにある。
目次
第1章 故郷の人(姉との再会;日本帰りの青年;叔父に長女が生まれ、義兄が死ぬ;「創氏改名」の波が押し寄せる)
第2章 異郷ぐらし(故国を離れる;吉隈炭鉱に着く;熱気の中の重労働;同室にいた加藤さんのこと)
第3章 戦後に生きる顔(食事をぬいて頑張る先生たち;美女と食事を共にする;米兵に襲われる;38年ぶりの返札;いったんは帰国したが…)