- ホーム
- > 和書
- > 人文
- > 図書館・博物館
- > 図書館・博物館学その他
内容説明
岩波書店の製作者として、広辞苑、日本古典文学大系をはじめ数々の代表的な本づくりに挑戦し、戦後の書物文化の輝かしい一翼をになった故人の迫真的なドキュメントと意見。本を愛するすべての人びとへの実作者による平易かつ鮮明な“書物への招待”である。
目次
造本40年(上京―三野書店;岩波書店に入る;『広辞苑』;『日本古典文学大系』;新しい造本の試み;『名著複刻全集 近代文学館』)
寸描 あの人この人(堤常さん;長田幹雄さんの横顔;布川角左衛門さんの足跡;青木勇さんと精興社;和辻哲郎先生;三木清先生;稲垣達郎先生;小林勇さん;牧経雄さん;保延醇一君と大見修一君;長尾義輝君;美術印刷の父・田中松太郎翁;書き文字の五島治雄さん;金版彫刻の大岩四郎さん)
造本上の良い本・悪い本(危機に直面している出版状況;造本についての基本的考え方;製本の様式について;良い本とは何か;造本各部面からの見分け方;本の正しい扱い方)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ume-2
2
装幀家栃折久美子さんの随筆に語られていた昭和61年発刊の本です。岩波書店の草創期から共にあった藤森善貢氏の死後に纏められた云わば追贈の書です。本の造りはその内容、読者、用途によって決定されるという氏の考えは決して本に品質ばかりを求めるものではない柔軟なものと言えます。読者の事を如何に真摯に考えていたか、如何に深く本の構造を科学的に研究してきたかが良く分かります。岩波氏始めとする当時の本を取り巻く人達が生きた人間として語られてもいます。氏と共に歩んだ精興社印刷と牧製本が本書を編んだというのも印象深いです。2016/04/17
-
- 和書
- 唱導文学研究 〈第1集〉