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大腸疾患NOW〈2005〉

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  • サイズ B5判/ページ数 211p/高さ 26cm
  • 商品コード 9784888751698
  • NDC分類 493.46
  • Cコード C3047

出版社内容情報

《内容》 日本対がん協会からの報告によれば、2002-2003の間のがんによる死亡者数は前年より4,897人増えて309,400人に達した。その中で、大腸癌は1,234人増えて38,902人が亡くなっている。増加数をみる限り残念ながら大腸癌は第1位の座を占めている。この傾向が続く間は、大腸癌の重要性が失われることはないだろう。
この様な時代的背景に鑑みて、昨年「大腸疾患NOW2004」が刊行された。大腸癌が主体であるが、がんのみならず炎症性疾患も含む大腸疾患のすべてについて、その年報告された重要な情報を一つにまとめて読者の需要に供するのが目的であったが、幸いに「大腸疾患NOW2004」は好評であった。所期の目標通り、ここに「大腸疾患NOW2005」を刊行することができるのは大変喜ばしいことである。今回は、1年間の大腸疾患に関する研究成果あるいは大腸癌研究会における委員会、研究班の最新情報の域を越えて、さらに広範な領域からの情報が掲載されていて、まことに有意義な一冊となっていることは、一読していただければ分るであろう。
わが国においては大腸癌のchemopreventionはあまり注目されてはいないが、欧米では盛んに研究されており、かなり水を開けられている状況であるが、3本の代表的論文からその状況が汲み取れる。最近の日常診療上、最も問題となるEMRに関しての他方面からの分析は、臨床家にとって大変役立つに違いない。大腸癌研究会での腹腔鏡下手術に関するアンケート調査、プロジェクト研究の結果も簡潔にまとめられていて、有用な論文になっている。大腸癌化学療法の現状は、現時点でのこの分野の状況が総説的に述べられており、若い読者にとって大変理解し易いであろう。肛門扁平上皮癌という、ごく稀な疾患226例の分析などという報告は、研究会のアンケート調査にして初めて可能な仕事であり、今後永く利用可能なデータが数多く含まれている。炎症性腸疾患に関する記載には厚労省の班会議のデータも含まれており大変有用である。
この様に見てくると、本書は「2004」とは内容がかなり異っていて、より教科書的であるが、含まれている豊富なデーターと充実性には変りがない。本書が前書に増して読者に愛読され、日々の診療の場で活用されることを願って止まない。    

《目次》
第一章 大腸癌診断と治療の最新情報
1.大腸癌の前癌病変とchemoprevention
(1) 大腸癌予防(一次)の現況
(2) 大腸癌の化学予防(総論)
(3) 家族性大腸腺腫症に対するCOX-2阻害薬の効果
2.大腸sm癌EMRと経過観察
(1) 大腸sm癌の至適サーベイランス-大腸癌研究会アンケート集計から
(2) EMR後の治療方針決定に有用なパラメータ
(3) EMR後の根治度判定
(4) 長期予後からみたEMR適応拡大
(5) 接着関連因子からみた大腸sm癌の治療方針
3.大腸癌外科治療の現況
(1) TME(total mesorectal excision)の現況
(2) 腹腔鏡下手術の現況―第60回大腸癌研究会アンケート調査結果から
(3) 腹腔鏡下大腸癌手術の遠隔成績--大腸癌研究会プロジェクト研究.
(4) 大腸癌肝転移に対する肝動注療法の位置づけ
5.再発直腸癌の現況
(1) 再発直腸癌の外科治療
(2) 再発直腸癌に対する放射線(化学)療法
6.大腸癌化学療法の現況
7.肛門扁平上皮癌の臨床病理
(1) 第59回大腸癌研究会アンケート集計から
(2) 肛門扁平上皮癌治療の日本における現状とEBM
第二章 炎症性腸疾患をめぐる最近の話題
1.炎症性腸疾患診断のピットホール
2.炎症性腸疾患の病理診断のピットホール
3.炎症性腸疾患の治療の変遷
(1) 潰瘍性大腸炎に対する内科治療
(2) 潰瘍性大腸炎に対する外科治療
(3) Crohn病に対する内科治療
(4) Crohn病に対する外科治療
4.炎症性腸疾患治療の新しい展開
(1) シクロスポリン持続静注療法の位置づけ
(2) 骨髄由来細胞による上皮再生治療
(3) 炎症性腸疾患における再生医療の位置づけ

内容説明

大腸癌研究会の研究成果を収載。

目次

第1部 大腸癌診断と治療の最新情報(大腸癌の前癌病変とchemoprevention;大腸sm癌EMRと経過観察;大腸癌外科治療の現況;大腸癌肝転移に対する肝動注化学療法の位置づけ;再発直腸癌の現況;大腸癌化学療法の現況;肛門扁平上皮癌の現況)
第2部 炎症性腸疾患をめぐる最近の話題(炎症性腸疾患診断のピットフォール;炎症性腸疾患の病理診断のピットフォール;炎症性腸疾患の治療の変遷;炎症性腸疾患治療の新しい展開)

著者等紹介

武藤徹一郎[ムトウテツイチロウ]
癌研究会附属病院院長

渡辺英伸[ワタナベヒデノブ]
新潟大学名誉教授・PCL Japan特別顧問

杉原健一[スギハラケンイチ]
東京医科歯科大学大学院腫瘍外科学教授

多田正大[タダマサヒロ]
多田消化器クリニック院長
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。