内容説明
戦前戦後、常に社会的弱者とともに闘い、韓国・建国勲章を受章した唯一の日本人・布施辰治、その圧倒的な人生。
目次
第1章 明治の青年
第2章 刑事弁護士として立つ
第3章 自己革命への出立
第4章 自己革命以後
第5章 植民地の民とともに
第6章 関東大震災とたたかう
第7章 朝鮮の解放と在日
第8章 天皇制批判と「ヒロヒト君」への愛
第9章 最後の大舞台三鷹事件
著者等紹介
大石進[オオイシススム]
1935年東京生れ。『法律時報』編集長等を経て、1980年~2008年株式会社日本評論社社長・会長。現在NPO法人ヒューマンライツ・ナウ理事、浙江大学(中国)アジア法研究センター名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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jamko
9
二度も弁護士資格を剥奪され自らも投獄されたりしながら、弱者のために闘い続けた社会派弁護士・布施辰治。私は映画『金子文子と朴烈』で初めて知ったけど当時のアナキストたちの評伝なんかを読むと必ず出てくる人なので気になってた。田中正造と同じくらい知られてていい人のように思う。韓国ではTVドキュメンタリーに取り上げられたり建国勲章を授与したりしてるそう。NHK、ドラマ化どうですか。2021/08/08
ohgachan
1
ドキュメンタリー映画を観たついでに再読。実の孫ながら、実に客観的な視点で布施辰治の半生を描いている。韓国では没後60年近く経った今でも「日本のシンドラー」と呼ばれているのが分かる気がする。2011/01/23
fox
0
私は幼少期に読んだ「レミゼラブル」に惹かれて弁護士になったのですが、布施辰治もまた同じ境遇を持つ弁護士ということで、かねてより私の中で関心が高く、非常に興味深かった。当時の彼が書いた弁論が時折引用されているのですがこれまた格調高く、とても勉強になりました。2013/10/20