目次
花
人形
コゼット
手
蟋蟀
自分の家
光子
朝
日の楔
ブラザー軒〔ほか〕
著者等紹介
菅原克己[スガワラカツミ]
1911~1988。宮城県亘理町生まれ。詩人。豊島師範学校、日本美術学校をそれぞれ退学後、党籍のないまま日本共産党機関紙「赤旗」のプリンターや商業図案の仕事に携わりながら詩作に励む。1951年、処女詩集『手』を刊行。以後、新日本文学会を活動の拠点として詩集などを刊行
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
43
自分の日常の暮らしの中で、身近にある言葉で綴られえている詩集。一つ一つの言葉は、とても平易で馴染みがある。そして、読んだ時の肌触りが、とても柔らかいと思う。それでも、ただ、それだけではないものを感じつつ、読み進めた。作品の中には、それが綴られた時代を考えるものもある。それを考えると、詩人の感性と想いに感じ入るしかない。こんな風な感性を持ちたいと思う。2025/09/27
へくとぱすかる
36
「ブラザー軒」を読むとき、脳裏では、あの高田渡のメロディがBGMに流れていた。何げない言葉で書かれていながら、しかしよく読むと、比喩や表現は、唸ってしまうほど見事に「詩」の言葉だ。菅原克己の詩のやさしさ・美しさはどこから来るのだろう。作品には、一見楽ではなさそうな生活ぶりもかいま見えるけれど、それでも何か、生き抜こうという信念に支えられているようだ。ひょっとしたらそれは詩人としての視線そのものだったのかもしれない。2018/07/29
amuda
4
かわいらしい詩集、その印象は最後まで途切れずあり、日常、街の風景を切り取るサイズにも気取りなく、老若男女を見つめる目がやさしく、すうと入り込む。時折、はっと妖精の隠れた場所を見つけた気分になる。すこし百閒ふうの「亡霊屋敷」、石原吉郎をおもう「日の暮れに」、「六月にきた電文」、「天国の話」など挙げるときりなくお気に入り。あとがきも秀逸2014/01/04
natsumoto
2
キープ・オン・ザ・サニー・サイド。とてもやわらかい紙でできた詩集で、気持がよいです2010/06/13




