内容説明
時は半世紀の歳月を刻んだ。パリからの手紙は筐底から放たれ、若き商社員のパリは、さまざまなエピソードをおりなして、いま鮮かによみがえる。
目次
ベイヨン君のいた職場
英国人になった堀田さん
慈善事業の行方
鳩のガスパーをめぐる日々
図面と機関銃
パリ陥落
将軍がパリを訪れた頃
占領下の貿易
七つの小話
雪州のつぶやき
プチオ殺人事件
生と死のあいだ―松方コレクションのことなど
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
shushu
1
大倉商会という商社のフランス駐在員としてパリに滞在した著者が綴る占領下の出来事、人々。出版は1993年だが現在進行形の様に書かれているのは、著者が当時日本の家族に送った手紙を元にしているため。いきなり、「オーストリアの首相シュシュニクがヒトラーの脅迫に手も足も出ない窮地に追い込まれて、ついに自国の独立を放棄するという前代未聞の事件が起こった。攪乱、テロ、ぺてん、恐喝・・。凶悪の限りをつくして、ヒトラーはオーストリアという一国を一滴の血も流すことなく公然と横領したことになる。英仏ソはこれを対岸の火事を見る2018/07/18
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