内容説明
「奈良きたまち」とは、「奈良まち」に対して名付けられた呼称であるが、興福寺、東大寺の門前町として南都では最も古い地区である。京都に都が移ってからは、奈良街道を通じて奈良の玄関口として栄え、平重衡の軍勢が南都攻めに通り、牛車や商人たちが行き交った街道であった。長い歴史のある土地だけに、史上知られた人物はたいへん多い。この「きたまち」に生まれ、あるいは生涯の大半をこの地で生きた4人の異才たちを、前著「奈良まち奇豪列伝」の続編として評伝に書き綴った。
目次
侘び茶の始祖・村田珠光(少年期の村田珠光、茂吉;流浪の破門僧から京商人へ ほか)
大極殿に命を賭す・棚田嘉十郎(生い立ちと出奔;苗木商で一家をなす ほか)
孤高の仏師・竹林高行(竹林家と興福寺衆徒;武麿の修業時代 ほか)
夭逝した語学の天才・宮武正道(宮武正道が生まれた家;語学の芽生え ほか)
著者等紹介
安達正興[アダチマサオキ]
1941年2月、奈良市に生まれる。大阪美術学校卒、今竹七郎に師事。1971年ノルウェー、ベルゲンに移住。科学イラストレイターとしてベルゲン大学地質学部(現地球科学部)に勤務の傍ら地質学を学ぶ。同大学日本語課発足にあたり講師を兼務。PGS石油開発社に勤務の後、資源地図制作3DD(株)をはじめる。国際石油開発各社にオフショア地質構造図ポスター、北欧都市の鳥瞰図、観光課公式市街地図など制作。退職後、郷土奈良への関心から人物評伝を書きはじめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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