内容説明
信長の時代に長崎からローマへ船出し、秀吉の時代に帰国した少年たちの物語。出発時13歳の4少年には夢と勇気があった。ローマ教皇に謁見し、各地で大歓迎されてスーパースターとなった。しかし、帰国した日本で4人の運命はわかれた。棄教、追放、殉教…。
目次
ローマへの船出
巡察師ヴァリニヤーノ
改革断行
苦難の航海
リスボン到着
ローマ教皇に謁見
熱狂的な歓迎
内部告発
リスボン出港
バテレン追放令
長崎帰着
関白秀吉に謁見
二十六聖人の殉教
千々石ミゲルの棄教と伊東マンショの死
原マルチノの追放と中浦ジュリアンの殉教
著者等紹介
志岐隆重[シキタカシゲ]
1938年興南(北朝鮮)生まれ。46年引き揚げ(西有家町)。58年島原高校卒。62年広島大学卒、以後長崎県立高校教諭(社会科)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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sarara0904
1
教科書の記述は数行だが、実際には帰国まで8年以上掛かり、海難事故や病気で命を失いかけること数回という大変な旅。南欧諸国での見聞、航海を通じての経験。帰国後の人生もまさに四者四様といった波乱に満ちたもの…。その行程をたどることで、そのわずかな一端を垣間見て、彼ら自身の感想があまり残されていないのがつくづく惜しまれてならない。2013/11/26
こうさん
0
晩年はそれぞれの道となったが、彼らが学び、一生懸命生き、旅をし、信念と誇りを持って、西欧のキリスト教世界で日本人として、諸国の人々を驚嘆させたことに改めてありがとうと言いたい。2022/10/04