感想・レビュー
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hyena_no_papa
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西道仙は徳川最後の将軍・慶喜とほぼ同時代を生きた。慶喜の前年に生まれ同年に死去。儒学者であり漢方医でありながら恩師・帆足万里の教えに基づいて「漢蘭折衷の医学」を実践する。明治初期の長崎において医業の傍ら新聞業を興し、議会に参与、長崎歴史学会創始者の一人となる。数多い道仙の功績の中で特筆すべきは水道事業。疫病多発し不衛生を極めた長崎の水事情を近代水道により改善しようとするが反対の声も多い。道仙は『長崎水道論』(巻末収載)を著してこれを突破。長崎の明治を切り開いた偉人の一人と言えよう。賜琴石の逸話が面白い。2021/02/28
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