内容説明
このニヒリズムをどう生きるか。不透明な時代の今こそ、本来多義的でありうるニヒリズムを再考し、自己の生きる世界から自己の存在を肯定的に語るための価値転換を試みる。
目次
1 知の現在とニヒリズム(ニヒリズムの解剖学;現代自然科学と「宇宙論的ニヒリズム」;ニーチェと価値相対主義の問題)
2 知の伝統とニヒリズム(中国思想とニヒリズム―自然から必然へ;無常の思想―道元をてがかりとして;情意における空)
3 ニヒリズムと倫理(無‐意味と他者―「イリヤ」再考;ニヒリズムとしての哲学;コスモロジーの解体とニヒリズム)
4 超越への新たな視座(「意味なんかない人生」の意味―フィッシュマンズ、宮台真司を素材として;「空即是色」の荘厳;ニヒリズムの反転)




