内容説明
本書は、自然科学の方法論やそれによって構築された科学的世界像、あるいは科学的真理とよばれるようなものを、現象学的方法によって相対化し、それらの起源である始源的な知覚世界とそこに発生している生まのロゴスを記述するものである。
目次
序章 問題圏の見とり図―科学批判としての哲学
第1章 人間存在の両義性―「見ること」と「触れること」をめぐって
第2章 生活世界と生きられた世界
第3章 知覚はどこまで文化の影響をうけるのか
第4章 客観性の起源―知覚から科学へ
第5章 理念性の起源―人間的自然と文化のかなた
補遺 知覚と言語が交わるところ