苦い砂糖 - 丸田南里と奄美自由解放運動

原井一郎

高城書房（2005/01発売）

• サイズ B6判／ページ数 290p／高さ 19cm
• 商品コード 9784887770669
• NDC分類 219.7
• Cコード C0021

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

[Akihiro Nishio]

働き方改革の適応猶予業種に、医師と並んで沖縄・奄美の砂糖業が含まれているのをご存じだろうか？そこから興味を抱き本書にたどり着く。琉球に属していたが薩摩に吸収され、維新にかかる軍資金を奄美の砂糖が補う。維新後は西郷ら旧武士らの薩摩商人から不当な支配を受け住民は借金まみれに。数度の住民運動が起こり、篤志家たちが奄美を助けようとするもかなわず、そのまま戦争時代へ。アメリカの占領から復帰後も殆ど忘れられた土地となった。つまり、一度も浮かばれないまま現在へと至る。何と過酷な運命であるか。しかも現代まで続いている。

2020/10/05