内容説明
山形が生み、育んだ「近代彫刻の巨匠・新海竹太郎」の全人像!本書は、新海竹太郎の一生を追いながら、彼が生み出した作品の数々について論じ、その個性的な創造活動と近代彫刻史における重要性について改めて評価したものである。同時にこれまでほとんど知られていなかった、彼の仕事、とくに家具のデザインや書物の装幀など、さらに大橋乙羽(作家・出版業者)や内田魯庵(文学者)、大塚保治(美学者)、伊東忠太(建築家)らとの深い交友についても取り上げ、新たな「新海竹太郎像」を提示する。
目次
1 彫刻の可能性(新海竹太郎の位置;結び目としての彫刻 ほか)
2 仏師から彫刻家へ(新海竹蔵と『新海竹太郎伝』;山形―仏師の家に生まれて ほか)
3 新しい彫刻(日清戦争の体験と記憶;浅井忠から学んだこと ほか)
4 彫刻の拡がりと奥行(空間のデザイン;『ゆあみ』の誕生 ほか)
5 表現することの自由(受け継がれゆくべきもの;肖像彫刻の深化 ほか)
著者等紹介
田中修二[タナカシュウジ]
1968年京都市生まれ。1999年成城大学大学院文学研究科美学・美術史専攻博士課程後期修了。博士(文学)。現在、大分大学教育福祉科学部講師、屋外彫刻調査保存研究会運営委員
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