内容説明
iPS細胞の山中教授や鉄系超伝導の細野教授など、世界をリードするスーパースターを次々と生む日本。大学はこの数年間に毎年1万件もの特許を出願するようになった。また高度な環境技術によりGDPに対する地球温暖化ガス排出量は世界最小だ。これらの有利な技術環境を利用して日本は貿易黒字を蓄積し、世界最大の対外純資産をさらに増加させつつある。だが、その中で長く続く国民の貧困感と閉塞感。日本が産業経済での復権を果たし、子どもたちが夢を語るようになるには―。20年前に世界の高温超伝導フィーバーの火付け役となり、現在、科学技術振興のリーダーである著者が、そのための「しかけ」を提案する。
目次
第1章 世界トップクラスを走る日本の科学技術(世界は研究開発メガ競争時代に入った;成果を挙げ始めた日本の大学)
第2章 日本経済長期停滞の真相を探る(成長が止まった日本経済;日本が不景気になった本当の原因)
第3章 「第4の価値」が若者に夢を与える(景気回復に必要とされるのは「新しい価値」;低炭素社会への投資が日本の未来を救う;日本の若い世代に期待する)
第4章 科学技術による「地球防衛隊」構想(若者の科学への芽を育てる;超伝導で地球を防衛する)
著者等紹介
北澤宏一[キタザワコウイチ]
独立行政法人科学技術振興機構理事長。東京大学大学院修士課程、マサチューセッツ工科大学博士課程修了。東京大学工学部教授、科学技術振興機構理事などを経て現職。日本学術会議会員。専門分野は物理化学、固体物理、材料科学、磁気科学、超伝導工学。特に高温超伝導セラミックスの研究で国際的に知られ、80年代後半、高温超伝導フィーバーの火付け役を果たす。2009年度応用物理学会業績賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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