出版社内容情報
この本では、体罰がどんな害を子どもにもたらすのか、なぜ、体罰は効果的なしつけではないのか、そもそも、しつけとは何なのかをわかりやすく説明しています。そして、子どもの個性と自立の力を育てるために、「子どもとの良い関係をつくる十の方法」、さらに、子どもへの対応が困難なときの「体罰に代わる十のしつけの方法」も提案しています。
目次
第1章 しつけの意味
第2章 体罰の六つの問題性
第3章 母性神話の重圧
第4章 子どもとの良い関係をつくる十の方法
第5章 体罰に代わる十のしつけの方法
第6章 体罰と戦争
第7章 子育ての迷い、こんなときどうしたらいい?
著者等紹介
森田ゆり[モリタユリ]
1981年から、アメリカで、子ども虐待、女性への暴力防止にかかわる専門職の養成にたずさわる。その後、カリフォルニア大学主任研究員として、人種差別、セクシュアル・ハラスメントなど人権問題のセミナーを7年間指導する。日本にCAP(子どもへの暴力防止)プログラムを紹介。1997年から、日本でエンパワメント・センターを設立し、虐待、DV、人権問題にたずさわる専門職研修を全国で行っている。著書の『聖なる魂』(朝日文庫)で朝日ジャーナル・ノンフィクション大賞を受賞、『あなたが守る あなたの心・あなたのからだ』(童話館出版)で産経児童出版文化賞を受賞。その他、英文と日本文著書多数
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
387
          
            しつけに名を借りた体罰は相変わらず横行しているのだが、本書には子どもへの体罰は、例えば「それをしている大人の感情のはけ口であることが多い」や「しばしばエスカレートする」など、6つのマイナスが上げられている。それでは体罰に代わるしつけはどうすればいいのか、との問いに具体的なアイディアで答えていく。子育ての理念を語った本は多いが、現実的にはそれだけではどうにもならないからである。ここでは、肯定的メッセージを送る、など10の具体的、かつ実践的な方法が紹介されている。極めて有用な書物である。強推薦!2019/03/22
          
        Die-Go
37
          
            しつけとは何か。少なくとも体罰は違う。この観点から、子育てで心がけるべきポイントが列挙されている。体罰反対のための本かと思いきや、そこを起点に養育にあたっての具体的例なども挙げられていて、非常に参考になった。 多少、首をかしげてしまうポイントがなくもないが。★★★★☆2019/03/31
          
        Die-Go
35
          
            研修に向けて再読。「しつけの第一目的は、子どもが自分で考え、その考えを語ることができ、自分の選択に責任をとっていくようにガイドすること」ここにこの本の結論が集約されている。ある程度子育ての本を読んだことがある人なら、この本の内容を取捨選択して、必要なものを抽出できるだろう。お薦め。2019/06/24
          
        香菜子(かなこ・Kanako)
32
          
            しつけと体罰―子どもの内なる力を育てる道すじ。森田ゆり先生の著書。しつけと体罰は全くの別物。体罰を安易にする保護者や教師、指導者は教育者失格で人間失格です。しつけと体罰の違いは全ての大人が正しく理解すべきこと。日本でも体罰肯定派は年々減っているけれど、いまだに体罰肯定派は一定数いるし、体罰をする指導者もいるのが現実。体罰は悪であることを日本社会全体としてもっと認識しなくてはいけません。2018/11/11
          
        Naoto Ono
6
          
            子育て本を読むと、心がけだけで具体的な行動についてわからなかったり、具体的な成功例が書いてあっても我が子には当てはまらず使えないことがしばしばだけれど、この本はこれらの中庸を狙っている感じ。体罰に代わる十のしつけの方法が紹介されているが、これらを知ることは、どなったり体罰を加えたりと易きに流れないよう、選択肢を持つこと、というのがかなり腑に落ちた。三歳児神話を否定し、しつけを急がせないのもホッとする。子育て本の一冊目としておすすめ。ただあと一歩物足りない感も否めないので、この著者の他の本も読んでみたい。2019/04/09
          
        

              
              

