出版社内容情報
紀元前5世紀の終わりにギリシャで生まれたイソップは、最高の寓話作家と認められています。『イヌとそのかげ』水面にうつった肉をくわえた自分の影。イヌはてっきり別のイヌだと思い込み、そのイヌの肉も奪おうと、水面の影にかみつきます。ところが口をあけたせいで肉がおち・・・ほとんどの話で主人公は動物ですが、人間のようにふるまい、人間の哀しみをユーモアを交えて描いています。このような寓話が46話、収められています。(編集企画室 U・A)
およそ11~12才から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ペイトン
12
過去150年間に描かれたイソップ寓話の挿絵を集めた挿絵集です。 19世紀末から20世紀初頭の絵本黄金期と呼ばれる時代に描かれた挿絵がほとんどで新しい画家はエドワード・ボーデンひとりです。3世紀頃からイソップ寓話の挿絵は手書きのものがあったそうですから、それを思えばみな新しいのでしょうが…。 総勢28人の絵が堪能出来ます。絵の枚数は少ないので好きな画家を見つけて絵本を紐解いて見る楽しみもあります。2015/05/28
AN
5
昔から慣れ親しんできたイソップ寓話が、素敵な絵とともに紹介されています。懐かしいなぁ。小さい頃絵本で読んだことのある話ばかりで、イソップ童話がどれほど子どもだった私たちに、色々なことを教えてくれたかが分かります。動物や自然の姿を借りて、面白楽しく、基礎的道徳を教えてくれていたんですね。図書館本でしたが、いつか手に入れたいくらい素敵な本でした。お気に入りの画家さんは、アーネスト・ヘンリー・グリセット2014/03/16
水無月十六(ニール・フィレル)
3
北風と太陽をはじめとしたイソップ寓話を挿絵画家たちの作品と共にまとめた本。イラストはそれぞれ味わい深く、物語は1ページにまとまっていて短いので読みやすい。イソップ寓話のエッセンスを感じるための作品としてちょうど良いのではないだろうか。イソップ寓話研究のいち史料としての価値がどの程度あるのかはわからないが、ふと読みたい話がある時に本棚にあると良さそう。2022/05/28
morgen
3
挿絵が子どもには渋すぎるかと…(アーサー・ラッカムとかウォルター・クレインだとか)。1話が端的にまとめられていて、読みやすいっちゃ読みやすいのですがね。2020/03/01
がんぞ
3
絵は素晴らしいが。イソップといえば物語ってのち「“恩知らずの者には情けをかけてはならない”ということをこの話は示しています」というように教訓の一言があるのが味わい深いのだが、それが省略されている。ネズミがライオンの恩に報いて罠から助ける話(『ライオンと魔女』の元ネタか?)もあるが、たいていは裏切る。ライオンは君主の象徴で“獅子の分け前”を当然に独占する。狼が餌食をだましたりだまそうとする話が多い。海難事故でイルカの背に乗れた猿はヒトのふりをしようとして知ったかぶりで馬脚をあらわす、サルは嫌われているようだ2014/10/12
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