内容説明
オールカラー文化財MAP付。大谷石は人類よりも先輩です。
目次
第1章 大谷石の成り立ち(大谷石はどうやってできたのか;大谷石の特徴)
第2章 大谷石と人との出会い(大谷石に初めて触れた縄文人;古墳時代の人々の凝灰岩利用 ほか)
第3章 産業としての大谷石(江戸時代の大谷石利用;大谷石産業の変遷 ほか)
第4章 現在に受け継がれる大谷石文化(景観;建造物 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いくら丼
7
めちゃめちゃ良い本だった! 地質学的な土地の成り立ちから岩石の特徴、縄文時代、古墳時代から現代にかけての人々と石の関わりの変容、そこに関わる数々のデータ……こんなに詳しくて充実した地域図書に触れられる周辺域の方々は、とても恵まれていると思う。大谷資料館のお土産だけど、資料館だけでなく周辺で見かけた石造物や岩々を思い出し、もう一度行きたいと強く魅せられる。これは大谷のガイドブックであり、地域史の広報物であり、文化財の紹介資料であり、歴史や地学の参考書であり、産業を考える趣味の本であり、高密度な教養本でした!2024/04/14
志村真幸
3
栃木県/宇都宮の特産である大谷石について、その地質学的な特徴、利用されてきた歴史、信仰との関わり、代表的な建物などを紹介した内容だ。 古墳時代の利用や、大谷寺のような石窟寺院について。石としての側面を中心に語られている。 江戸期からの石材としての大規模な利用と、明治以降の発展についてが、とくに力を入れて書かれている。運ぶための鉄道ができたり、同業者組合がつくられたりと社会史的な側面がよくわかる。 建物の写真が多数。実際に見て回る際のよい手引き書にもなるだろう。2024/01/08