感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つちのこ
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石垣島に赴任した著者が、大好きな昆虫採集を通じて知り合った、虫屋と呼ばれる変人・奇人とのかかわりを日記形式のエッセイとしてまとめている。いかにも南国らしい極彩色に輝くカミキリムシやコガネムシのグラビアも美しい。 ところでこの虫屋たち、亜熱帯のジャングルを歩き回って一週間も風呂に入らない人や、洗濯をしないシャツを着続けている人なんていうのはザラ。この本、女性には売れないと思うけど、昆虫マニアだけにとらわれず、『どくとるマンボウ昆虫記』を夢中で読んだ人には、おススメです。(2001.12記)2001/12/11
Kumo
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西表島Y宿の蔵書を雨の日に読破。昆虫記という題名より、副題の「虫屋の話」がより実像に近い。虫屋なら誰しも共感を覚える逸話や、恰好の採集地へ直ぐに足を伸ばせるという羨ましい状況を、納得したり驚いたり意外に思ったりしながら読める随筆集。その性格から、八重山の昆虫に対する理解が深まるとは到底思えないが、虫屋というのはこういう人間をいうのだ、という一つの例が表れているといえる。ためにならないが面白い本。2014/02/19