内容説明
厳冬の岩壁に、夢を追う。1957年3月29日、谷川岳一ノ倉沢滝沢積雪期初登攀を果たした吉尾弘。弱冠19歳。雪と岩に限りない闘いを挑み、黎明期の登攀史を飾った青春群像の記録。
目次
序章 アイガー北壁
第1章 積雪期登攀の黎明
第2章 充実期のアッセントクラブ
第3章 ヨーロッパアルプス
終章 大衆化への道
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つちのこ
2
谷川岳一ノ倉沢を登攀中に遭難した吉尾弘氏の自伝的ノンフィクション。 還暦を過ぎても一線で活躍する名クライマーであった吉尾氏の足跡を、新たに発掘したエピソードを交えながら克明に綴ることに成功している。また、吉尾弘を取り巻くクライマー群像がよく描けている。彼とザイルを組み、同じ釜の飯を食い、氷壁に挑んでいく個性溢れるクライマーたちの姿が素晴らしい。このあたりの描写は、吉尾弘『垂直に挑む』、奥山章『ザイルを結ぶ時』、佐瀬稔『喪われた岩壁~第二次RCCの青春群像』にも詳しい。(2000.12記)2000/12/06
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