内容説明
フィレンツェにたむろする訳ありのイギリス人たちはそこに同化することなく、ゴシップにまみれた独自の社交界を作り上げた。滞在者たちが書き散らした山のような醜聞と退屈の一方で、現代に続く美意識を確立したウォルター・ペイターや、フィレンツェにおける感性を文学様式にまで高めたロナルド・ファーバンクなどがいた。絢爛たる美術遺産の街を、外国人社会の歴史を通して透かし見る。
著者等紹介
レーヴィット，デイヴィッド［レーヴィット，デイヴィッド］［Ｌｅａｖｉｔｔ，Ｄａｖｉｄ］
１９６１年生まれ。イエール大学創作科在学中にザ・ニューヨーカーに短編が掲載される。２３歳のとき発表した短編集『ファミリー・ダンシング』が絶賛され、ＰＥＮ／フォークナー賞などの各賞の最終候補となった。１９９３年以降パートナーであるマーク・ミッチェルとともにイタリアに住み、イタリアに関する書籍を２冊共著している。現在は大学で教鞭をとるフロリダとイタリアを往復している
船見俊介［フナミシュンスケ］
１９３９年生まれ。大阪外国語大学イスパニア語学科卒業。商社勤務、英語学校講師をへて翻訳に携わる（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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