内容説明
「自分はなんのために生まれてきたのだろう?」その答えをさがし求めるクローン少年マットに、次々とおそいかかる危機、そして、徐々に暴かれるエル・パトロンのおそるべき陰謀とは?最後まで目がはなせないおもしろさ!全米図書賞受賞近未来冒険ファンタジー。
著者等紹介
ファーマー,ナンシー[ファーマー,ナンシー][Farmer,Nancy]
アメリカ合衆国アリゾナ州生まれ。アメリカの大学で学び、世界じゅうでさまざまな仕事をした後、児童文学作家となる。主な作品に、The Ear, the Eye and the Arm(ニューベリー賞オナーブック)、A Girl Named Disaster(同賞オナーブック)などがある。『砂漠の王国とクローンの少年』で2002年全米図書賞を受賞、2003年ニューベリー賞オナーブックに選ばれた。家族とともにカリフォルニア州に住んでいる
小竹由加里[コタケユカリ]
1962年生まれ。東京外国語大学英米語学科卒業
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Te Quitor
10
クローンや麻薬という重たいテーマの分厚い児童書。しかし話を構成しているのは愛と友情の物語。内容はとても読み易かった。だが、もっと内容をコンパクトにまとめても良いのではないかなぁ。分厚さで物理的に読み難い。面白かったので続編を読みたいけれど絶版本だから翻訳されないだろうね。2015/05/07
カイエ
7
再読。努力、友情、勝利。三拍子揃ったクローン少年の物語。調子に乗った挙げ句好きな女の子に残酷な命令をしたり、邪悪な人間とわかっているのにエル・パトロンに惹かれたり。マットの心の揺れと成長が良い。手紙の署名、〈キミのともだち、タム・リンより〉に今回もほろっと来てしまった。2021/03/29
moe
5
麻薬で巨万の富を得た大富豪が作らせたクローン人間が主人公。こう書くと奇想天外なストーリーのようですが、少年が成長して、いろいろなことが分かっていくにつれ目が離せなくなります。後半はルイス・サッカーの「穴」 にも似た展開になってきます。なかなか面白かったです。2010/10/05
nightbird
3
麻薬王が支配する未来のメキシコを舞台にした10年ほど前のYA向けディストピア小説。設定がしっかり作ってあり、展開がハードで面白い。主人公マットは自分と世界について何も知らない状態で登場するため「透明」な印象の主人公だけど、そのぶん脇役たちがみな一面的でなく厚みがあるキャラクターになっている。優しくて強いのに恐ろしい過去を持つタム・リン。極悪人なのに、マットが彼を愛してしまう事になぜか共感できてしまう麻薬王エル・パトロン。欠点もたくさんありつつなんとも魅力的なヒロインのマリア。この結末の後が知りたくなる2014/02/14
barabara
2
子供本→本棚2014/07/30
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