内容説明
不思議で、寂しげで、そして少し怖い“お噺”たち…1970年代に“大人の童話”の走りとなった定番の傑作選が耽美的装画の名品とともに待望の再臨!!
著者等紹介
デ・ラ・メア,ウォルター[デラメア,ウォルター] [de la Mare,Walter]
1873‐1956。イギリスの作家、詩人。幻想味と怪奇味を帯びた作風で知られる。児童文学作品も多く、『子どものための物語集』で、カーネギー賞を受賞
脇明子[ワキアキコ]
1948‐。翻訳家、ノートルダム清心女子大学名誉教授、岡山子どもの本の会代表。児童文学を中心とした英米文学の訳書多数。読書の大切さについての著書も多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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帽子を編みます
55
この巻は、大人が主人公です。見返しの耽美な絵、版画かしら?と気になりましたが途中の挿し絵の部分を利用したものでした。橋本治の画業、特にこの巻は冴えてます。「ミス・ジマイマ」木苺のジャムを塗ったパンとミルクだけの食事、ほかの部分がかすむほどに印象に残りました。食事の乏しさ、まさにイギリス的…。「ピクニック」O.ヘンリーの一篇のような内容ですが、回想が行き来する感じが詩人の文章。ここでも木苺のジャムが出てきます。デ・ラ・メア、気に入りました、これからも読みたくなりました。2023/03/31