内容説明
人身売買の悲惨を静かに物語るフルカラーの刺激的史料集成。3万数千の基礎データを可視化した交易マップを中心とする228点にも及ぶ驚異の視覚資料と、植民地時代の「体験談」や「商品」報告などの稀少な文献数十を一挙に公開。
目次
第1章 奴隷をアフリカから輸送した国々(1501‐1867)
第2章 環大西洋奴隷貿易における航海拠点港
第3章 奴隷のアフリカ大西洋岸出発地、そしてアフリカと大西洋世界の関連
第4章 中間航路の体験
第5章 南北アメリカにおける奴隷の到着地と大西洋世界とのつながり
第6章 環大西洋奴隷貿易の廃止と鎮圧
著者等紹介
エルティス,デイヴィッド[エルティス,デイヴィッド][Eltis,David]
エモリー大学教授(ロバート・W.ウッドラフ・プロフェッサー)。同大の奴隷データベース・プロジェクトの研究責任者も兼任。ロチェスター大学Ph.D
リチャードソン,デイヴィッド[リチャードソン,デイヴィッド][Richardson,David]
ハル大学教授、同大ウィルバーフォース研究所(WISE)ディレクター。エモリー大学の奴隷データベース・プロジェクト顧問委員を務めるほか、ユネスコによる奴隷航路調査プロジェクトにも参加している
増井志津代[マスイシツヨ]
上智大学教授。ボストン大学Ph.D(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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takao
1
ふむ2022/01/17
faqa
0
16~19世紀にどの国に所属した奴隷船がアフリカのどこから老若男女をどれくらいの割合でどこまで何日かけて運んだかの細かいデータ集。奴隷貿易を語るには必須の本。日本では黒人奴隷と言われるとアメリカくらいしか連想しないけど、アフリカから新大陸へ送られた1200万人の中で北米で売られたのは3%しかいない、約半分はブラジル。19世紀初めのイギリス奴隷承認の日記に「アフリカの女はたくさん子を産むけどイギリス女は美容の事しか考えてない」などと言ってて当時既にイギリスの発展に伴う少子化が起きてた事まで書かれてる。2024/05/27