ヴィクトリア朝の昆虫学―古典博物学から近代科学への転回

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  • サイズ A5判/ページ数 335p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784887217850
  • NDC分類 486
  • Cコード C0040

内容説明

蒐集と偏愛の博物学が全盛を迎え、階級社会が栄華をきわめたヴィクトリア朝の英国は、ダーウィニズムと宗教との軋轢やフランス革命の余波に揺れる変革の時代でもあった。そんななか、近代昆虫学はいかに「科学」として確立していったのか?帝国主義による採集地域の拡大、農業利益の追求や社会モデルとしての生態研究など、言及される機会が決して多くはなかった挿話の数々を、当時を物語る数十点のユニークな稀少図版とともに詳述する。

目次

1 はじめに
2 昆虫の政治学
3 昆虫の心をめぐる議論
4 ハチとアリ
5 社会性昆虫―科学と宗教の決別
6 ダーウィンと昆虫学者たち
7 コロラドハムシ
8 女性の昆虫学者
9 昆虫と大英帝国
10 イエバエ
11 おわりに

著者等紹介

クラーク,ジョン・F.M.[クラーク,ジョンF.M.][Clark,John F.M.]
歴史学者。カナダ生。オックスフォード大学Ph.D。専門は19世紀から20世紀にかけての英国・北米の環境・科学・医学の各史で、博物学、比較心理学、ジェンダー学に関連する論文も多数執筆している。現在はセントアンドリューズ大学環境史研究所に所属し、同大学歴史学部で教鞭を執る

奥本大三郎[オクモトダイサブロウ]
仏文学者、作家。1944年3月6日、大阪府生。東京大学仏文科卒業、同大学院修了。「NPO日本アンリ・ファーブル会」を設立し、東京の自宅に「ファーブル昆虫館」を開館。現在、大阪芸術大学教授。著書に『虫の宇宙誌』(読売文学賞)、『楽しき熱帯』(サントリー学芸賞)、『斑猫の宿』(JTB紀行文学賞)など

藤原多伽夫[フジワラタカオ]
翻訳家。1971年、三重県生。静岡大学理学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。