考える寄生体―戦略・進化・選択

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  • サイズ B6判/ページ数 357,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784887217652
  • NDC分類 467.5
  • Cコード C0040

内容説明

病気はどこにでも存在する。どんな生き物でも病気になるし、それから逃れられる生き物はいない。一方人間は病気をもたらすウイルスや細菌を撲滅しようと努めてきた。しかしちょっと待ってほしい。病気は重力と同じように、うまく共存できるようになる「力」だとしたらどうだろうか。本書では、進化生物学の視点から、ダーウィン医学の紹介に始まり、感染症と薬剤耐性、メスがオスを選ぶ条件、衝撃的な宿主の操作まで、機知に富んだ語り口で新たな寄生体像を議論する。

目次

医者に進化論が必要な理由
寄生虫は敵か味方か
感染症と進化
性をめぐる終わりなき戦い
セックスでうつる病気
男は病弱、女は長生き
メスに選ばれる条件
心と美の関係
健康を保つには
新興感染症の真実
操られる宿主

著者等紹介

ズック,マーリーン[ズック,マーリーン][Zuk,Marlene]
カリフォルニア大学サンタバーバラ校で生物学を学ぶ。1986年、ミシガン大学でコオロギの行動と寄生者についての研究により博士号を取得(動物学)。求愛行動においてメスはオスの寄生体耐性を識別し選択するとした「ハミルトン=ズックのパラサイト仮説」(指導教官ウィリアム・ハミルトンとの共同研究)で知られる。現在、カリフォルニア大学リバーサイド校(UCR)自然科学農学部教授。専門は行動生態学

藤原多伽夫[フジワラタカオ]
1971年、三重県生まれ。1993年、静岡大学理学部卒業。実務翻訳会社勤務を経て現在翻訳家。自然科学、動物、環境、考古学など幅広い分野の翻訳と編集に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ymg

3
「進化」を堅苦しく説明しているのではなく、身近な素材でわかり易く説明してくれている。でも本音難しかった。2010/09/19

いきもの

2
寄生体と言っても原虫や蠕虫、昆虫以外にも菌やウイルスも含まれている。いわば病気と動物たちの長年の歴史と性や病気についての進化論的な観点からの医学、ダーウィン医学について紹介している本。進化についてはどちらかと言えば宿主側に重点が置かれていて、表題の「考える寄生体」とはちょっと内容が違うような気もする。一応最終章は、宿主を操作する寄生体についてなので表題と合っているが。基本的に読みやすい。2014/11/25

Mits

2
タイトルから思い浮かぶ内容は最後のほうだけだったかも。また、読んでいて興味深かったのも後のほう。この先が楽しみな熱い分野ですね。丁寧な前振りも、親切といえば親切です。2010/02/28

vonnel_g

1
寄生虫やウィルスと生物全般との争いや共存についてや、寄生生物全般に関しての知見をわかりやすくまとめてある。「内臓の健康が外見に現れる」説は嘘だったんだ…。野鶏の研究者なので鳥の話題が多いかな。最後の方に「サルなりに思い出すことなど」のロバート・サポルスキーの名前が出てきておっと思った。HPVの感染経路がまだよくわかっていないという記述があったんだけれど、今でもそうなんだろうか。2016/08/20

yooou

1
☆☆☆★★ 最終章から先が知りたいので読んでたのに。また彼女のジョークは今一だ。2009/11/24

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