内容説明
戦乱の世が終息し江戸時代になると、実戦的色彩が強かった炮術もまた武芸の一流となっていった。本書は、幾多の武芸の諸流が興亡を繰り返した江戸時代に生きた関流の炮術師たちを中心に、彼らが太平の世をいかに暮らし、武芸としての炮術を継承していったかを新資料や手紙、日記を交えて描き出す。
目次
第1章 炮術の予備知識
第2章 関流の成立と武芸者の地位
第3章 藩主と家臣の炮術稽古
第4章 継承される町打
第5章 寛政改革と武芸の奨励
第6章 奇傑平山行蔵
第7章 炮術師の地位
第8章 師匠と門弟衆
第9章 累代の門人
第10章 銃砲製作の技術―大筒の鋳立と張立
第11章 日記にみる炮術師の家族
第12章 炮術小史