内容説明
本書は、専門家や親、その他の関係者にアスペルガー・高機能自閉症の概要を知っていただくために執筆されました。そしてまた本書は、自閉症スペクトラム障害の分野に関係している多くの人たちが、原典を探し出して読む手間を省き、最新の信頼できる情報を入手できることを目的として編集されたシリーズの１冊です。信頼のおける文献から高機能自閉症の人々についての最新の情報を明確にし、整理し、記述し、編集した、１０年以上にわたる臨床実践の頂点に位置するものです。自閉症の歴史を概観し、高機能自閉症の人々やその家族への診断、アセスメント、治療教育を中心に取り上げています。
目次
第１章 アスペルガー症候群と高機能自閉症（歴史；カナーの論文から ほか）
第２章 診断と分類（ＤＳＭ‐４におけるアスペルガー症候群と自閉症に共通する要素；ＤＳＭ‐４におけるアスペルガー症候群と自閉症の主要な相違 ほか）
第３章 アスペルガー症候群の心理学的アセスメント（心理学的アセスメントの目標；心理学的アセスメントの手続き ほか）
第４章 さまざまな治療教育（自閉症スペクトラム障害に対するＴＥＡＣＣＨにおける構造化された指導の理論的基盤；アスペルガー症候群や高機能自閉症への治療教育を計画するうえでの原則 ほか）
第５章 まとめ（自閉症スペクトラム障害；自閉症スペクトラム障害の下位分類 ほか）
著者等紹介
メジホフ，ゲーリー・Ｂ．［メジホフ，ゲーリーＢ．］［Ｍｅｓｉｂｏｖ，Ｇａｒｙ Ｂ．］
スタンフォード大学で学士号取得。ミシガン大学で修士号を取得。ブランディス大学で博士号を取得。ノースカロライナ大学チャペルヒル校で研究活動を続け同州の臨床心理士ライセンス取得。現在、ノースカロライナ大学チャペルヒル校ＴＥＡＣＣＨ部部長、同大学医学部精神科の心理学教授、同心理学臨床教授兼任、ノースカロライナ州自閉症協会特別理事、Ｊｏｕｒｎａｌ ｏｆ Ａｕｔｉｓｍ ａｎｄ Ｄｅｖｅｌｏｐｍｅｎｔａｌ Ｄｉｓｏｒｄｅｒｓ編集長、Ｔｈｅ Ｊｏｕｒｎａｌ ｏｆ Ｃｌｉｎｉｃａｌ Ｃｈｉｌｄ ＰｓｙｃｈｏｌｏｇｙとＴｈｅ Ｊｏｕｒｎａｌ ｏｆ Ｐｅｄｉａｔｒｉｃ Ｐｓｙｃｈｏｌｏｇｙの編集委員。１９９７年障害者の公的行政サービス向上に関する貢献に対して全米心理学会賞。２０００年自閉症の教育プログラム確立への貢献からベルギーモンス大学より名誉博士号、プリンストン大学エデン・インスティチュートよりエミリー・フランク・プジオ賞
シェア，ビクトリア［シェア，ビクトリア］［Ｓｈｅａ，Ｖｉｃｔｏｒｉａ］
ノースカロライナ大学チャペルヒル校臨床心理学Ｐｈ．Ｄ．取得。同大学ＴＥＡＣＣＨ部臨床心理士インターン研修。現在、ノースカロライナ大学チャペルヒル校医学部精神科非常勤臨床助教授とＴＥＡＣＣＨ部コンサルタントを兼任。ＴＥＡＣＣＨ部や個人クリニックでの自閉症児を含む発達障害児の臨床活動を行っている
アダムス，リン［アダムス，リン］［Ａｄａｍｓ，Ｌｙｎｎ Ｗ．］
ノースカロライナ大学チャペルヒル校臨床心理学Ｐｈ．Ｄ．取得。博士論文「自閉症児の興味関心を利用して、学習を促進し行動問題を改善する方法に関する研究」。現在、ルイジアナ州ニューオリンズのマーシー診療所職員として、自閉症スペクトラム障害の人々の診断、アセスメント、治療教育プログラムに従事
服巻繁［ハラマキシゲル］
西南女学院大学保健福祉学部福祉学科講師、臨床心理士、教育学修士。東京工科大学工学部卒業後、ボランティア活動に従事し、心理専門職を目指して広島大学、筑波大学研究生を経て、筑波大学大学院博士課程心身障害学研究科入学し、小林重雄教授に師事する。修士号取得後は、知的障害者通所施設大野城すばる園にて研究活動と同時に非常勤指導員として勤務。国立肥前療養所にて心理療法士として勤務後、ウェスタンミシガン大学応用行動分析学夏期研修、ノースカロライナ大学ＴＥＡＣＣＨ部インターン研修などを経て、平成１４年４月より現職
梅永雄二［ウメナガユウジ］
宇都宮大学教育学部教授、臨床心理士、ＬＤ教育士ＳＶ、教育学博士。大学卒業後、障害者職業カウンセラーとして、兵庫障害者職業センターに勤務。大学院修了後、大阪障害者職業センター等の職業カウンセラーを経て、障害者職業総合センター研究員となる。平成１０年より明星大学専任講師。平成１２年同大学助教授。平成１５年４月より現職
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