出版社内容情報
有数な蚕糸業地域であった福島信達地方の膨大な地方文書を整理,社会経済史的に分析し,日本資本主義経済形成期における地域の構造と変容を実証的に究める
目次
序 地域と市場経済―地域社会経済史研究の課題
第1部 近世信達地方における幕藩体制支配と村落社会の構造(「非領国」支配地域としての信達地方;信達地方における近世行政村と村落共同体;地域経済=養蚕業の発展と村落社会の変容;信達地方における十八~十九世紀の農業事情と年貢徴収;十七世紀霊山・玉野の境論争と入会紛争)
第2部 近世信達地方における市場経済の進展(地域市場の形成と〈豪農〉の市場活動;遠隔地市場と在郷商人の生糸買継活動)
第3部 幕末開港と信達地方における市場経済の展開(信達地方における幕末開港後の経済変動と社会変動;蚕種業の展開と近代〈地主制〉の形成;「明治前期」生糸改良運動と信達養蚕業の展開;日本農業問題の基本構図)