出版社内容情報
me too運動、BLM、地球温暖化、パンデミックなどにより、我々の価値観は大きく変動し、建築や建築家の存在意義も問われている。それに関わる「言葉」も新陳代謝が必要だ。本書では、これからの建築や都市を考えるための言葉・概念を取り上げている。目指したのは、たんなる「教養」ではなく、より実践的なツールとしてのガイドブックである。
■著者
青田麻未、雨宮知彦、板坂留五、井本佐保里、岩元真明、江本弘、大村高広、小柏典華、小田原のどか、海法圭、川勝真一、川崎和也、川島範久、小松理虔、小見山陽介、金野千恵、酒井康史、鮫島卓臣、山道拓人、杉田真理子、須崎文代、砂山太一、谷繁玲央、根来美和、長谷川香、林憲吾、三谷繭子、宮崎晃吉、元木大輔、湯浅良介、吉本憲生(50音順)
内容説明
前線を走る若手建築家・研究者・実践者33人。不確かな世界/時代を生き抜くための39の言葉。言葉の新陳代謝を!
目次
三谷繭子 アーバニスト 都市を生き、都市らしさを生む者たち
市川紘司 アクターネットワーク理論 すべてが連関する世界のなかに建築を位置づけてみる
吉本憲生 移動 建築的想像力と移動・都市の再縫合に向けて
雨宮知彦 インフォーマリティ 人間の主体性をとりもどすための取り組み
海法圭 エコロジー 大きな環境体とふれる、生態学的コンテクスチュアリズム
砂山太一 エレメント 建物の向こう側
須崎文代 家族 拡張する家族とハビトゥス
川勝真一 キュレーション 建築へのアクセシビリティを回復する実践
長谷川香 空間の政治 東京の都市空間から考える
谷繁玲央 グラデュアリズム 漸進的な建築の実践とその倫理
林憲吾 グローバルサウス 南からの近代
金野千恵 ケア 制度や専門性を超えた建築へ
小見山陽介 建築情報学 情報を媒介に建築はより広く異分野とつながる
連勇太朗 公共空間 がんじがらめの世界の余白
連勇太朗 コモンズ なにを資源とみなし、どのように共有するのか?
大村高広 コレクティブ 異質な個人の連帯による集団性の枠組み
根来美和 ジェンダー 規範を解体する―インターセクショナリティを考慮したデザイン思考
川島範久 持続可能性 自然とつながるデライトフルな建築へ
岩元真明 循環 サーキュラーデザインをめぐる歴史的考察
市川紘司 ソーシャルエンゲージメント 建築はより倫理的に―しかし同時に、より美的に〔ほか〕