内容説明
透徹した目で中世を綴った世捨人兼好法師の住居感は…。王朝・中世・近世各時代の10編の文学作品を通じて、日本人が古来もっている住まいに対する関心や、住去、暮らしの有様を探る3部作。
目次
炉辺に展開する料理と芸能―ひとときの風流の宴・公家たちの日記
大仏殿炎上す―猛火まさしくおしかけたり・平家物語
鴨長明わが住居を語る―ひとまの庵これを愛す・方丈記
西行庵に西行を思う―いおりならべん冬の山里―西行法師の歌
旅・踊り念仏・仮設舞台―月は野草の露より出ず・一遍聖絵
兼好法師の住居論―天井高きは冬寒し・徒然草
ものぐさ太郎の住んだ家―四本の竹にこもを掛け・御伽草子
宗祇水と町づくり―雪ながら山もと霞むゆうべかな・宗祇の連句
連歌師宗長旅を行く―嵐をひろう初もみじ・宗長手記
軒から棟への雨漏りとは何ぞ―それは酒盛り・中世のなぞなぞ
コラム