世界はフラットにもの悲しくて―特派員ノート1992‐2014

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  • サイズ B6判/ページ数 333p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784886960320
  • NDC分類 302
  • Cコード C0095

内容説明

何かをとらえるとき、アフリカ、中南米、福島といった大きな枠でとらえると間違いを犯す。枠の中には、幾多の個人がひしめいているからだ。アフリカ、ラテンアメリカでの体験を中心に、毎日新聞特派員が見たこと、考えたこと46篇。

目次

1 路上の生
2 果ての情景
3 男
4 女
5 ラテンアメリカ文学の舞台
6 死
7 神
8 国家、アイデンティティー
9 戦場にて

著者等紹介

藤原章生[フジワラアキオ]
ジャーナリスト、毎日新聞編集委員。1961年、福島県常磐市(現いわき市)生まれ、東京育ち。北海道大学工学部資源開発工学科卒業後、住友金属鉱山に入社。1989年、毎日新聞社記者に転じる。長野支局を経て、1992年より外信部。ヨハネスブルク特派員(1995~2001年)、メキシコ市支局長(2002~2006年)、ローマ支局長(2008~2012年)。帰国後、夕刊編集部を経て、2013年4月より編集委員兼郡山支局長、2014年4月より編集委員(地方部兼デジタル報道センター)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Porco

17
 ちょっと気取った感じもするタイトルではありますが、中身はとても面白かったです。毎日新聞社の記者が世界(主に中南米、アフリカとイラク、リビア)で経験したことを、新聞記者とは思えない文学的な文章で綴るエッセイ集。カラー写真も多く掲載されていて、いずれも美しい。自分が暮らしている地球の表面はこんなに多様で、実にさまざまな人たちが、それぞれの思いや考えを持って生きているのだと知ることは、それ自体、感動的です。2015/11/13

いづむ

12
書店でまず装丁にひかれて手にとりました。行ったことのない国や地域、しかも紛争や貧困が日常である人たちの匂いや体温が自分を包みこむような感覚になる本。経験の「濃淡」のようなものは違えど、人間の本性というか善良さ、醜悪さ、情熱、絶望、とかの生々しい部分は結局変わらないのだな、と感じた一冊。以前出張で行ったスリランカやフィリピンの小さな島で出会った人たちのこともふわっと記憶に甦ってきました。彼らともまた会おうと言って別れたのに記憶の一部になってしまいました。(購入本)2014/09/20

4fdo4

11
開高健ノンフィクション作家の特派員が アフリカ、ラテンアメリカ、US、インドで見た世界。 特に「アイデンティティ」哲学的ではなく。 根っことして。民族の根っことして。 TVで民謡が流れれば退屈と思うのに、 ”日本の首相が米国の大統領に擦り寄り、(中略)エルビス・プレスリーの曲を耳元で囁いたりする姿を醜悪と感じるのは、 自分の中にも微かにある「アイデンティティ」 つまり、外国かぶれの軽い自分自身を露骨に見せつけられた気がするからだろう”2016/10/18

soccer

6
自分の知らない世界は確かに存在している。 全てを見ることはできないが、それでも見なくてはならないと思う。 もっと自分の人生を楽しもう!2014/07/30

ニコ

5
装丁とタイトルに惹かれて購入。いい本だった。 戦場の空気を書切ることはできない、自分には何もできないという下りが印象的。だから、戦争は無くならない… 「政治的発言」にある無知と思い込みと優等生的な空気の話には納得。 貧困や戦争だけではなく、現地の人とのささやかな交流の話もあって、楽しめた。2020/10/04

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