内容説明
9巻は悪党の一人である肉屋のチュラクが主人公カラ・ベン・ネムジの銃撃で命を落すが、10巻では弟のハイダールによる「血の復讐」を受けることになる。その後、道の案内役を務めるアフリットによってある宿屋に案内される、そこは盗賊団の一味がかくまわれている宿屋であった。悪党どもは主人公一行を襲撃する計画を立てる。しかし、主人公は盗聴によってその計画を事前に察知する。その夜は激しい雨が降り出し…。
著者等紹介
戸叶勝也[トカノカツヤ]
1938年東京に生まれる。1961年東京大学文学部西洋史学科卒業。NHK教育局、国際局(この間ドイツ海外放送勤務)、日本大学経済学部教授を経て、同大学元教授。専攻:ドイツ近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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秋良
13
マケドニアのあたりを進みながら悪辣な領主と戦ったりする一行。相変わらず誰が敵で誰が味方か分からないのがいい。田舎の無力な村人たちの、自分たちの良心にもとらず、盗賊の不興も買わないようにする生き残り策にちょっと納得。今回のハレフはとうとう豚肉デビュー!日本でもどうしてもとんこつラーメンを食べたいイラン人が「ここはメッカから遠くてアッラーもお気づきにならないからOK!」って言ってたりして、彼らがたまに繰り出すアクロバティックな理由づけには毎度のことながら感心してしまう。とてもいいと思う。2022/12/24