内容説明
賢治作品から人間の心性を深く表現する賢治の言葉の特異性と多様性を著者の深い洞察力から読み解き、賢治の“幻想性”を浮上させ、賢治世界に誘う、研究生活三十五年余の労作。
目次
第1部 宮澤賢治作品の幻想性(宮澤賢治作品の幻想性・序説;「家長制度」の幻想的発想とその契機)
第2部 草木と鳥の“旅程幻想”(鴇いろのはるの樹液―「原体剣舞連」;木炭すごの萱の根はもいちど紅く燃え―「早春独白」;気の毒な郭公―「鳥の遷移」;萱草の花のやうにわらひながら―「曠原淑女」;格子のなかで何か知らない巨きな鳥が―「旅程幻想」;萎れるやうに崩れるやうに―「〔わたくしどもは〕」;黄なるまなこと雪の鳥―文語詩稿「保線工手」;凝灰岩もて畳み杉植ゑて―文語詩稿「林館開業」;つつどり声をあめふらす水なしの谷に―文語詩稿「〔こらはみな手を引き交へて〕」)
著者等紹介
伊藤眞一郎[イトウシンイチロウ]
昭和20年(1945)満州国奉天市(現・中国瀋陽市)生れ。広島大学大学院文学研究科博士課程単位修得満期退学。現在、安田女子大学文学部教授。宮澤賢治学会会員・日本近代文学会会員・中四国宮澤賢治研究会世話人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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