内容説明
精神科医が描く、「アルコール」と「人間」の関わり合い。アルコール依存症が原因で入・退院を繰り返す患者たちの症例をつぶさに見る。
目次
序 死に至る病
依存性格が満たされなくなったとき
合計十六回入院の「もてる男」
妻に先立たれてから…
アルコールとノイローゼと、どっちが先?
「最後の一杯」が遅すぎて
外泊から泥酔して帰院
兄嫁への恋慕断ちがたく
断酒五年後の「スリップ」
不幸な生いたちで同情をかう
酒のため糖尿と肝硬変の管理が難しく
酒をやめるから別れないで
商売物のブランデーに手をつけて
アルコールてんかんがきっかけで
事業に失敗してから
二人の女性患者の葛藤
「常連患者」とのだましあい
一日二回の晩酌がつづいては
「院内飲酒」対処の変遷
癌では助かったのに!
アルコール川柳
アルコール患者たちの涙ぐましい工夫
光あれ!断酒者たち
補 誰でもなる!アルコール依存症