内容説明
凄い外務大臣がいた。日露戦争前後7年あまり外相として日本の政治外交を取り仕切り、近代日本を強国に躍進せしめた小村寿太郎。その軌跡をたどり、今日の日本外交を問う。
目次
第1章 前半生の雌伏と苦難
第2章 終生の課題朝鮮問題
第3章 満韓問題と東亜の保全
第4章 小村外交が導いた日露戦争
第5章 乃木・東郷と並ぶ小村の貢献
第6章 近代日本の代表的政治家
著者等紹介
岡田幹彦[オカダミキヒコ]
昭和21年、北海道生まれ。国学院大学中退。学生時代より日本の歴史および人物について研究を続け、月刊「明日への選択」に「上杉鷹山」「勝海舟」等多くの人物伝を執筆、全国各地で講演活動を行っている。日本政策研究センター主任研究員
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感想・レビュー
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エックスマス
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日露戦争の講和条約や不平等条約撤廃に尽力した近代日本の偉大な人物です。今の日本にもこういう政治家がいて欲しい。親中、親米ではなく愛国心ある本当に日本の事を理解して日本の為の外交をして欲しいですね。2014/05/23
しまちゃん
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小村寿太郎氏、日本史の中に出てくることぐらいしか知らなかったので、改めてこの本を読んでみました。その前半生は父の残した莫大な負債の返済に苦しめられた。外務省でも翻訳局という閑職に9年もいた。学友の熱き友情により長年の借金苦からようやく抜け出す。「外務省に十年燻ぼっている間に間にたいていのことは研究した。経済に限らず何でも持ってこい」陸奥宗光外相に認められて以降は、近代随一の外交家として英雄の資を以て君子の品格を備えたひとであると称えれるようになった。小村寿太郎氏、今このような政治家がいれば、と思います。2021/06/24
ビリケン
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小村寿太郎曰く「日本兵の勇気はこの大和魂があるからであります。戦いの勝利もこの魂のお陰であります。日本はこの魂を失ってはなりませぬ」日本史上最高の外交官である小村寿太郎。日英同盟、日露戦争を終わらせたポーツマス条約を締結という偉業は素晴らしいの一言。何より、武器が尽き果て戦う余力のない日本の内政を一切ロシアのウィッテに知られぬように条約を締結した様は感情の一言である。偉人、小村を作ったのは幼い頃からの読者して考えるという習慣にある。読者というのは本当に無限の可能性があると改めて感じた。2020/07/29