内容説明
死神が行方不明になり、重要な公共サービスが停止したと動揺の混乱が起こったとき、鎌使いにたけた痩せて背の高い男が農園に姿を現す。時は収穫の秋。鎌を研ぎ、刈り入れを……。そして、収穫のダンス。スカートあげてズボンをさげて。死んでも死ねないってどういうこと?死神不在がひきおこす大混乱。異常事態のディスク・ワールドで、人間になった死神と死ねない魔道士の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
NAO
45
ディスクワールドシリーズ『死神の館』の続編。あまりにも人間的になってしまったため、絶対的存在から死すべき存在として地上に落とされてしまった死神が人間界で暮らす話、死神が不在の間に死んだ魔道士がアンデッドとなってしまう話、アンデッドの魔道士を死なせる手だてを考える魔道士たちの話の三つが並行して進んでゆく。死を迎えることや自分の存在意義についての、強烈なブラックジョーク。だが、ディスクワールドの真理を支えているはずの魔道士たちがこんなにおふざけばかりやっていて本当に大丈夫なんだろうか、とちょっと心配になる。 2017/06/16
のんの
2
シリーズものとは知らずに読んだ本。現世を謳歌してる死神が、すごく楽しそうだったな。2023/12/12
aiwendil1
1
ディスクワールドシリーズ11作目。堕天使ならぬ『堕死神』の如く死すべき存在として地上へ落とされた死神の余生と、死神の不在により巻き起こる騒動を綴った哲学的ドタバタ劇。ショッピングモールを街の捕食者として皮肉っているのが可笑しくも言い得て妙。日本の地方都市にも当てはまるようで身につまされた。死すべき身となって初めて生を享受する死神と、死後図らずも死ねなくなって初めて人生の充実を発見するウィンドルの対比が絶妙。死神のイメージが何かに似ているような気がしていたが、やっと思い当たった。あれだ。宇宙人ジョーンズだ。2017/05/05
つばき
0
死神と会計士が素敵すぎる。2012/02/20
鳴蝉
0
とうとう死神が転職した!? 『死神の館』に続く、その後のお話です。元・死神だけに、刈り入れの鎌さばきは見事なもので・・・笑っちゃいました。