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内容説明
ヴァーグナーの主要なオペラを対象に、そこに登場する女性たちに焦点を与えることで、新たなヴァーグナーの世界を開示する注目の論考。
目次
第1章 『さまよえるオランダ人』―ゼンタとオランダ人
第2章 『タンホイザー』―ヴェーヌスとエリーザベト
第3章 『ローエングリン』―オルトルートとエルザ
第4章 『トリスタンとイゾルデ』―イゾルデとトリスタン
第5章 『ニュルンベルクのマイスタージンガー』―エーファとその求婚者たち
第6章 『ニーベルングの指環』―ブリュンヒルデの変容
第7章 『パルジファル』―クンドリ、アムフォルタス、クリングゾル
著者等紹介
三宅新三[ミヤケシンゾウ]
1951年岡山県生まれ。1975年東京大学文学部独文科卒業。1977年東京都立大学人文科学研究科修士課程修了。現在、岡山大学文学部助教授。専攻はオペラ表象論・ドイツ文学
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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sun
4
今年はヴァーグナーとヴェルディーの生誕200年祭。各種オペラやコンサートが開かれている。 この本は筆者の論。家父長制から脱却した、自立した女性が登場する。と最初に書いてあるのだが、各作品論では、結局脱却できていない、としか読めない。女性が書くと変わる気がする。 この本は「男性の書いたヴァーグナー楽劇の解説本」として、納得しておこう。2013/09/17
NyanNyanShinji
0
ヴァーグナーの描く女性像はいずれも父権の強い社会から逸脱した個性を持っているとの指摘はなるほどと思った。オランダ人のゼンタ、ローエングリンのエルザはこの世のものでなさそうな男性の出現を待ち望んでいたり、ブリュンヒルデは愛を知る事で自我に目覚め父親に逆らったりと確かにそうだなと。あとローエングリンのオルトルート、イゾルデ、パルジファルのクンドリの魔女性についての記述についても面白かった。2022/12/11